アジア(マレーシア)研修に行きました
場所:マレーシア
期間:2017.5.1-6
U-ATOM における教育は、リーダーシップの育成と専門の原子力科学および工学だけでなく、専門分野の枠を超えて物事を俯瞰し、意思決定ができる優れた能力を涵養することに力点が置かれています。国際的な知見と行動力をもって国際舞台で活躍できる人材を育てるため、道場に所属する院生9名と教職員は、2017年5月1日~6日にかけてマレーシアの教育機関、原子力関連省庁を訪問しました。
国立のマレーシア国民大学(UKM)では、英語力、討議力、コミュニケーション力を高めるため、学生交流を行いました。双方の大学の紹介や自己紹介の後、先方の学生6名とともに各自の研究内容についてポスター発表を行いました。その後、3つのグループに分かれて「リスクコミュニケーション」、「エネルギー安全保障」、および「原子力促進のための能力開発」のそれぞれのトピックスについてグループ討論、結果を発表しました。また、セミナーの合間には、研究施設の見学を行い、UKMでの研究動向について学びました。
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マレーシア国民大学(UKM)にて | 同グループ討論 |
マレーシア電力公社が運営する私立大学であるテナガ・ナショナル大学(UNITEN)でも、先方の学生6名とともに同様のポスター発表、施設見学、グループ討論、結果を発表しました。両大学とも最初は緊張の面持ちでも、時間とともに空気はやわらぎ、文化も風習も関係なく打ち解けて討論や発表を行い、夕食懇親会の頃には長年の友人であったように笑いあい、最後にはまたの再会を誓いあいました。
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テナガ・ナショナル大学(UNITEN)にて | 同ポスター発表 |
マレーシア原子力庁(MNA)では、研究炉などの施設見学、若手研究者や職員との情報・意見交換を行いました。ここでは、かつて東工大に留学し、本教育院の元道場生でもあった若手職員が施設見学を担当してくれ、久し振りに会った同期生や後輩達を笑顔で案内してくれました。原子力規制庁(AELB)でも多くの若手の職員が出席、放射線規制関連の施設見学や情報交換を行いました。
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マレーシア原子力庁(MNA)にて | 原子力規制庁(AELB)にて |
学生たちは、大学や施設内にヤシの木が茂り、野生の猿が数多く生息するなど赤道に近いマレーシアの自然を感じながら、学生交流や訪問を通して、数多くの質問や意見を述べることで、積極的に学ぶことができました。大学も原子力施設も女性の姿が目立ったのが印象的でした。日本とは異なり多民族国家であるマレーシアを肌身をもって身近に感じることが出来たことも、大きな収穫となりました。