ボランティア活動
活動場所 | 神奈川県茅ケ崎市 | ![]() |
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活動期間 | 2015年3月17日、24日 | |||||
出張者 | 池田 沙紀(3期生) | |||||
神奈川県茅ケ崎にて、写真洗浄のボランティア活動を行った。取り扱っている写真は、主に陸前高田市から送られてきている。写真洗浄の工程について説明を受け、17日と24日に工程の一部を手伝わせていただいた。 写真やネガの画像が残っている部分には触れずに、画像が残っていない部分の汚れをふき取る。汚れをふき取る目的は、汚れによって写真に臭いが残ってしまい、被災地の方々がその臭いを「津波の臭い」と感じる場合が多いため、可能な限り汚れを取り除いて臭いを抑えるためである。さらに、全ての写真をスキャンして画像加工し、ほぼ汚れのない状態でプリントアウトしたものも併せて返却しているそうである。最初、写真をスキャンするまでの工程を行う意味は分かるが、その後の加工を行う必要があるのか疑問であった。画像加工も体験し1枚を修正するのに1時間はかかることが分かり、あまりにも非効率的だと感じたためである。しかし、ボランティア代表からは「確かに効率は悪いが、きれいな写真が戻ってきた方が嬉しいであろうと自分は考えるため、できるだけのことをしたい」と説明され、きれいな状態にして返すという活動方針に納得することができた。同時に、震災直後から今日まで休日をすべて使いボランティア活動を行っている代表の方に尊敬の念を抱いた。 17日に行ったネガの洗浄作業は、画像が溶けている部分のみを綿棒や布を使ってふき取るという作業であり、難しい技術が要るわけではないが、非常に細かい作業で時間がかかった。24日は、アルバムに貼ってある写真を1枚ずつ剥がして汚れを取り除いたのち写真の保護を行い、スキャンする作業と画像加工の作業を行った。写真の保護とは、溶けている画像と溶けていない画像との境界にゼラチンを塗って、溶けていない画像が乾燥して剥がれてしまうことを防ぐ作業である。こちらも難しい技術は必要ないが、非常に時間がかかった。2日間の活動を通して、写真を洗浄し返送するボランティアを継続させるには、とにかく人手が必要であることが分かった。しかし、震災から4年が経過し、ボランティアに応募してくる人も大幅に少なくなってきたとのことであった。現在はボランティア活動の周知方法やボランティアの募集方法を模索しているとのことである。私自身も、油断すると震災のことを「昔のこと」と無意識に思っていることがあるため、現在も様々な問題が解決していないこと、問題の解決に向けて真剣に努力している人がいることを忘れずに、自分にできる活動を行わなければならないと感じた。
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